夢の再現に適した仮想空間
夢で観た情景を仮想空間(3DCG, VR)で再現するためのシステムを調べました。
夢で観た情景を、なるべく簡単に仮想空間化できればと考えています。
本記事は、記事「夢の3DCGワールド化」の続きになります。
また、関連記事として、記事「夢の再現に適したディスプレイ」があります。
夢の種類
普通の夢
普段見る夢で、とりわけ特徴のない夢です。
夢は一晩で何回も見るがすぐに忘れます。起床直前に見た夢も、起床後10分で忘れるそうです。
- 夢を見て
- 05分後:夢の約50%を忘れる(記憶から消える)
- 10分後:夢の約90%を忘れる
明晰夢
明晰夢とは、夢を見ている最中に、それが「夢である」と本人が自覚している状態の夢です。
夢の展開を、自分でコントロールできる人もいるそうです。
※明晰夢は心理学用語
鮮明な夢
鮮明な夢とは、非常にリアルで鮮やかな夢です。まるで現実の出来事のように感じられ、起床後も夢の内容を詳細に覚えています。
数年たっても夢の記憶が薄れない(現実体験の記憶保持期間と同程度)。
※鮮明夢という心理学用語はない
夢の特徴
筆者が「鮮明な夢」をみたときに気づいた特徴を記述します。
※ 筆者の感想です。
両眼立体視
鮮明な夢は、まるで実際にその場にいるように明るい情景です。
絵をみたときの明るさではなく、風景をみたときの明るさです。
これは、ステレオグラムを立体視した瞬間に、画像が明るくなる現象です。
両眼加算(Binocular Summation)と呼ばれる現象で、信号の強化、ノイズの低減が行われます。
脳が左右の目からの情報を統合して、視覚信号を強化するため、明るく鮮明にみえます。
- 明るさが、25~50%アップする
インタラクティブ
そして、夢はインタラクティブです(筆者の感想)。
つまり、夢は映画などの映像ではありません(筆者の感想)。
夢は現実と同じで、能動的です。
- 受動的:映画、映像
- 能動的:現実、夢、ゲーム
夢の節々で状況判断を迫られます。
状況判断や葛藤・アクションの結果、次に進むといった感じです。
- 夢は映像ではなく、アクションRPG
夢を再現するプラットフォーム
夢の特徴を再現する仮想空間プラットフォームを探します。
各ツールを評価する項目は、以下となります。
- きれいな情景を再現できるか(HDR対応か)
- 両眼立体視できるか(VR対応か)
- インタラクティブか(ゲーム機能)
- 習得し、夢を再現する難易度
| ツール名 | きれいな情景 (HDR) | VR対応 | ゲーム機能 (インタラクティブ) | 難易度 |
| UEFN | 高 | × | 高度 | 高 |
| VRChat | 中 | ◎ | 中程度 | 低〜中 |
| Cluster | 中 | ◎ | 低〜中 | 低 |
| Roblox | 中 | 〇 | 高 | 中 |
| UE5 | 最高 | ◎ | 最高 | 最高 |
| Unity | 高 | ◎ | 高度 | 高 |
Metaverse Platform
夢の忠実な再現優先
夢の忠実な再現を優先させる場合、UE5の選択になり、次点としてUnityとなります。
UE5, Unityは習得難易度が高いため、最初はUEFNでUE5に慣れる方法もあります。
その場合は、VR対応をしばらく諦めることになります。
- UEFN → UE5
- Unity
これらのプラットフォームは、学習に多くの時間と労力が必要になります。
きれいな情景とVR優先
きれいな情景(HDR)とVRを優先させる場合、VRChatとClusterで、Unityを使っての仮想空間作成が選択されます。
これらのプラットフォームはVR体験が容易で、コミュニティのサポートも受けやすいです。
慣れてきたら、Unity本体のHDRPを使って、さらに高品質な表現に挑戦できます。
