老人用カメラ
高齢者が使うカメラを選定しました。普段、気軽に持ち運べる、軽いカメラです。
高齢者でなくても、軽いカメラを購入する際、本記事が参考になれば幸いです。
購入したのは、Canon のPowerShot SX620 HS です。
このカメラを選定した理由を以下に列挙します(詳細は後述)。
- 重 量:軽い
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:光学手ブレ補正
- 画像素子 :1/2.3型高感度CMOS(裏面照射型)
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:25倍(光学)
- 価 格:普通
選定条件
重量
高齢者が使用するカメラを選定する際、条件として第一に挙げられるのは「軽さ」です。
重いと、普段の持ち歩きが面倒くさくなるからです。
ホールド感
これは、カメラを落としにくいかどうかです。
高齢者は握力が弱いため、カメラ形状に抑揚(凹凸)がないと落としてしまいます。
手ブレ補正
手ブレ補正は必須です。
主に使用するのは、晴天の屋外なのですが、曇りの屋外や屋内での撮影もあります。
暗いとシャッタースピードが遅くなり、手ブレ補正がないと、写真がブレます。
画像素子
画像素子のサイズが大きいほど画質が良くなります。
理想は、1 インチ以上なのですが、価格が高くなります。
晴天の屋外での撮影であれば、1/2.3 インチがギリギリ満足できる画質です。
薄暗い場所での撮影を考慮すると、裏面照射型であれば安心でしょう。
操作性
基本、オートでの撮影です。
使うボタンは、「スイッチ」と「シャッター」、「再生」くらいです。
- カメラのスイッチをON
- ズームして、画角を決める
- シャッターを押す
- スイッチをOFF
ズーム倍率
光学ズーム(画像が劣化しない)の倍率は高い方が良い。
値段
高齢者は、うっかりして、カメラを落としたり、無くしたりする可能性があります。
故障や紛失の場合、再購入できる価格として、1万円から2万円としました。
(注1)選定方法:
選定にあたって、主にアマゾンと価格.comのレビュー・クチコミを参考にしました。
また、カメラをレビューしたブログ・HPも参考にしました。
カメラメーカーのHPから、カメラの取扱説明書をダウンロードできます。
各カメラの取扱説明書を読んで、仕様の詳細を確認しました。
カメラの重量・ホールド感などは、近くの家電量販店で、手に取って確かめました。
選定候補機種
Nikon COOLPIX A10
- 重 量:軽い(160g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:手ブレ軽減(後述)
- 画像素子 :1/2.3型CCD
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:5倍(光学)
- 価 格:安い
COOLPIX A10 の手ブレ軽減
COOLPIX A10 の「手ブレ軽減」は、シャッタースピードが遅くなるとき(暗い場所など)、ISO感度を上げることでシャッタースピードを速くします。
シャッタースピードが速くなることで、手ブレが軽減されます。
この手ブレ軽減方法では、手ブレが軽減する代わりにISO感度が上がり、画像が荒くなります。
A10の電源は単三乾電池2本なので、急な撮影などでも臨機応変に対応可能です。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 昼間屋外(晴天、薄曇り)での撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(晴天、薄曇り)
- 撮影ボックスを使用した撮影
Nikon COOLPIX A100
- 重 量:非常に軽い(119g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:手ブレ軽減
- 画像素子 :1/2.3型CCD
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:5倍(光学)
- 価 格:安い
COOLPIX A100 は、A10とほぼ同じ機能です。
A100 の特徴は、非常に軽い点です。高齢者は大変喜ばれると思います。
A10 の電源は、単三乾電池2本なので、A100 より少し重くなっています。
ただ、ここまで軽いと、持ち運びは便利ですが、簡単に手ブレしてしまいます。
綺麗な写真を撮るには、しっかりカメラを構えるなどの練習と慣れが必要になるでしょう。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 昼間屋外(晴天、薄曇り)での撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(晴天、薄曇り)
- 撮影ボックスを使用した撮影
Nikon COOLPIX A300
- 重 量:非常に軽い(119g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:レンズシフト方式
- 画像素子 :1/2.3型CCD
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:8倍(光学)
- 価 格:安い
A300 では、A100 に手ブレ補正(レンズシフト方式)が機能追加されています。
それ以外の基本性能は、A100 とほぼ同等です。
手ブレ補正により、A100 の相反する特徴(軽いが、手ブレしやすい)を解決しています。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 昼間屋外(晴天、曇り)での撮影
- 遠くの被写体の撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(晴天、曇り)
- 撮影ボックスを使用した撮影
Canon IXY 650
- 重 量:軽い(147g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:光学式
- 画像素子 :1/2.3型CMOS(裏面照射型)
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:12倍(光学)
- 価 格:普通
画像素子が裏面照射型になり、光量をより多く取り込めるようになります。
そのため、屋外の木陰などの暗部でも明るい写真が撮れます。
昼間屋外であれば、光量的に余裕を持った、失敗の少ない撮影が可能です。
光学ズームが12倍あるので、遠くの被写体を綺麗に撮れます。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 昼間屋外(全天候、暗部)での撮影
- 遠くの被写体の撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(全天候)
- 撮影ボックスを使用した撮影
Canon PowerShot SX620 HS
- 重 量:軽い(182g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:光学式
- 画像素子 :1/2.3型CMOS(裏面照射型)
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:25倍(光学)
- 価 格:普通
最終的に、このカメラを購入しました。
ホールド感も良く、重量182g よりも軽く感じます。
機能は十分で、コストパフォーマンスが優れています。
ズーム倍率25倍は、かなり遠くの被写体も撮影可能です。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 昼間屋外(全天候、暗部)での撮影
- かなり遠くの被写体の撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(全天候)
- 撮影ボックスを使用した撮影
番外編
番外編として、高齢者のカメラ落下がどうしても気になる場合や、価格が高くても画質の良い写真を撮りたい場合のカメラを選定しました。
Kenko DSC1480DW
- 重 量:軽い(150g)
- ホールド感:防水1.5m耐落下衝撃
- 手ブレ補正:光学式
- 画像素子 :1/2.33型CMOS
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:なし
- 価 格:とても安い
1.5m から落下させても大丈夫な作りなので、高齢者がカメラを落としても壊れません。
防水機能があるので、カメラを間違って水没させても故障しません。
価格がとても安いのも嬉しい所です。
このカメラは、カメラを貴重品として扱うのでなく、雑に扱う使い方ができます。
想定する使い方(綺麗な写真)
- 晴天(屋外、水中)での撮影
- 水しぶき(プールサイド、滝際、など)中の撮影
- アウトドアスポーツ(登山、サイクリング、など)
Canon PowerShot G9 X MARKII
- 重 量:普通(206g)
- ホールド感:良い
- 手ブレ補正:光学式
- 画像素子 :1型CMOS(裏面照射型)
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:3倍(光学)
- 価 格:高額
画像素子が1型で、1/2.3型と比べて、面積で約4倍大きくなっています。
その分、画質が格段に向上し、RAWデータも出力します(高精細写真)。
ただ、PowerShot G9 X MARKII の価格は、PowerShot SX620 HS の約2 倍です。
想定する使い方(高精細写真)
- 昼間屋外(全天候、暗部)での撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(全天候)
- 撮影ボックスを使用した撮影
- RAW現像による多彩な写真表現
Sony DSC-RX100
- 重 量:普通(240g)
- ホールド感:落としやすい
- 手ブレ補正:光学式
- 画像素子 :1型CMOS
- 操 作 性:簡単
- ズーム倍率:3.6倍(光学)
- 価 格:高額
DSC-RX100 は、PowerShot G9 X MARKII 同様に高精細な写真が撮れます。
そして、DSC-RX100 は、PowerShot G9 X MARKII より、価格が安いです。
ただ、残念なことに、ホールド感が悪いです。
カメラ形状に抑揚(凹凸)がなく、鉄板を持っているような感じで、落下の不安があります。
高齢者がDSC-RX100を扱う場合、カメラケースは必須です。
想定する使い方(高精細写真)
- 昼間屋外(全天候、暗部)での撮影
- 昼間窓際でのテーブルフォト(全天候)
- 撮影ボックスを使用した撮影
- RAW現像による多彩な写真表現