カメラ

Adobe Sensei を利用した写真自動補正

Adobe Sensei(人工知能)を用いて、撮影した写真を、自動でプロ並みに仕上げることができます。

最新の Lightroom や Photoshop(Adobe Camera Raw)で、「自動補正」という名前で、利用可能です。

いくつかのカメラで、「自動補正」を試してみました。

 

 

概要

  • カメラが違っても、「自動補正」すると、ほぼ同じ画像になる
  • 「自動補正」を用いることで、RAW現像の手間が低減する
  • 「自動補正」により、改善される部分と改悪される部分がある(完全ではない)
    • 例えば、葉っぱの陰影は改善され、青空は改悪される
  • 改善され具合を見ることで、RAW現像の指針が得られる

 

 

Adobe Sensei

Adobe Sensei とは、日本語の「先生」をコンセプトに、Adobe 社が開発している、画像・映像処理に特化した人工知能です。

Adobe Sensei により、以下の効果が期待できます。

  • 画像・映像処理の手間が、大幅に低減する
  • 画像・映像処理する際、インスピレーション(目先が変わる)が得られる

 

 

 

自動補正

Fig.1 自動補正(Auto)

 

自動補正の基礎となるニューラルネットワークは、プロが撮影し手動で編集した多数の写真編集データを使用して、学習済みです。

自動補正は、写真を分析し、あたかもプロが編集したかのような写真に仕上げます。

 

Fig.1 は、Lightroom の自動補正オプションです。

これは、Lightroom の現像モジュールの基本補正パネルにあります。

 

 

 

 

 

参考

 

 

 

自動補正例

 

NIKON(D5500)

  • センサーサイズ :APS-C
  • 画像フォーマット:JPEG + RAW(NEF)

 

撮って出し

Fig.2 NIKON D5500 撮って出し

 

Fig.2 は、NIKON D5500 の撮って出しです(注1)。

色が正確に再現されています。

  • 青空の色
  • 花びらの少しくすんだ赤色
  • など

花びらは、くすんでいない印象だったのですが、後日、確認すると、「少しくすんだ赤色」でした。

 

 

 

(注1)撮って出し(とってだし):

デジタルカメラなどで素の実力を見るため、何らかの編集をせずにデジタルカメラで生成されたJPEG画像をそのまま見せるのを、撮って出しという。

参考:Wikipedia(撮って出し)

 

 

自動補正(RAW現像)

RAW現像は、Lightroom を用いて、以下の処理を実行しました。

  1. Lightroom にRAW画像を読み込み
  2. 現像モジュールで、「自動補正」のみを実行
  3. 結果を、JPEG形式で書き出し

 

Fig.3 NIKON D5500 RAW現像(自動補正)した画像

Fig.3 は、RAW画像(NEF)をRAW現像し、JPEG形式で出力した画像です。

 

自動補正で、以下の点が改善されています。

  • 影(shadow)が薄くなり、細部がハッキリ判別できる
  • 花びら、花芯、葉、茎が、鮮やかになっている

一方、以下の点が改悪されています。

  • 空の色がおかしい
  • 花びらがピンクよりの赤になっている
  • 葉の色の緑が薄くなっている

 

 

 

 

 

 

CANON(PowerShot G9 X)

  • センサーサイズ :1 インチ
  • 画像フォーマット:JPEG + RAW(CR2)

 

 

取って出し

Fig.4 CANON PowerShot G9 X の撮って出し

 

Fig.4 は、PowerShot G9 X の撮って出しです。

写真が鮮やかで、見栄えがします。

  • 青空は、青すぎ
  • 花びらの色が、綺麗な赤色
  • など

花びらの色は、この色が印象色(記憶色)です。

 

 

 

 

 

 

 

自動補正(RAW現像)

 

Fig.5 CANON PowerShot G9 X RAW現像(自動補正)した画像

 

Fig.5 は、RAW画像(CR2)をRAW現像し、JPEG形式で出力した画像です。

 

自動補正の改善点・改悪点は、Fig.3 と同じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OLYMPUS(AIR A01)

  • センサーサイズ :4/3 インチ(フォーサーズ)
  • 画像フォーマット:JPEG + RAW(ORF)

 

取って出し

Fig.6 OLYMPUS AIR A01 の撮って出し

 

Fig.6 は、OLYMPUS AIR A01 の撮って出しです。

 

色が綺麗に再現されています。

  • 青空の色が、少し濃い
  • 花びらが少しくすんだ赤色
  • など

 

 

 

 

 

 

自動補正(RAW現像)

Fig.7 OLYMPUS AIR A01 RAW現像(自動補正)した画像

 

Fig.7 は、RAW画像(ORF)をRAW現像し、JPEG形式で出力した画像です。

 

自動補正の改善点・改悪点は、Fig.3 とほぼ同じです。

  • 青空の色が濃い

 

 

 

 

 

 

まとめ

  • カメラが違っても、自動補正すると、ほぼ同じ画像になる
  • 自動補正で、画質が改善する部分と改悪する部分がある(完全ではない)
  • 自動補正による改善結果を見ることで、RAW現像の指針が得られる
    • 結果、RAW現像の作業が低減する

 

 

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