脱カメラ初心者、マニュアルフォーカス
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ピントが合っている写真は綺麗です。
カメラが自動でピントを合わせ、綺麗な写真を撮ることができます。
しかし、普通に写真を見る分には問題なくピントが合っているのですが、よく見るとピントがずれています。
カメラの自動ピント合わせには限界があり、撮影者自身でピントを合わせる方が、より鮮明な写真が撮れます。
ピント合わせに限らず、シャッタースピードや絞り、など全てをカメラ任せにすることもできます。
しかし、それでは撮影技術は向上しませんし、いつまでもカメラ初心者のままです。
脱カメラ初心者
フォトストックで採用される写真を撮るためには撮影技術を向上させる必要があります。
脱初心者を目指すのであれば、カメラ任せではない撮影方法を習得しましょう。
前回、Aモード(絞り優先オート)で撮影者が絞りを指定する方法を紹介しました。
カメラ任せにする場合は、Pモード(プログラムオート)があります。
これは、絞りとシャッタースピードの両方をカメラが自動決定するモードです。
Aモードでは、絞りを撮影者が指定し、シャッタースピードはカメラが自動決定します。
絞りとシャッタースピードの内、「絞り」がカメラ任せではなくなりました。
- Pモード(プログラムオート):絞り←カメラ決定、 シャッタースピード←カメラ決定
- Aモード(絞り優先オート): 絞り←撮影者指定、 シャッタースピード←カメラ決定
マニュアルフォーカス
今回、ピント合わせをカメラ任せにしない撮影方法を紹介します。
ピント合わせをカメラ任せにする方法は、オートフォーカスとよばれています。
一方、ピント合わせを撮影者がする方法は、マニュアルフォーカスとよびます。
- オートフォーカス: ピント合わせ ← カメラ決定
- マニュアルフォーカス: ピント合わせ ← 撮影者決定
オートフォーカス
オートフォーカスは万能ではなく、不得意とする被写体があります。
その場合、シャッターが切れなくなったり、ピントが合っていないのにシャッターが切れたしします。
また、比較的に得意と思われる被写体に対しても、若干、ピントがずれています。
オートフォーカスで撮影できない被写体にはマニュアルフォーカスは必須です。
ピントを極限まで合わせたい場合もマニュアルフォーカスが必要です。
オートフォーカスとマニュアルフォーカスの比較
オートフォーカスとマニュアルフォーカスを比較するため、電卓を被写体に撮影しました。
使用機材
カメラ、三脚、撮影ステージ、LED照明、レフ板
撮影条件
Aモード、絞り(F5)、シャッタースピード(0.1秒)
オートフォーカス
被写体の一部にピンポイントでピントを合わせるモードに設定
具体的には以下となります(各用語は、Nikon D5500で使用されている用語)
- フォーカスポイント: シングルポイントAF: 選んだポイントだけを使ってピント合わせをする
- フォーカスモード: AF-S(シングルAFサーボ): 静止している被写体の撮影に適する
- AFエリアモード: ノーマルエリアAF: 画面の任意の位置にピンポイントでピントを合わせたい場合に適する
マニュアルフォーカス
カメラの液晶モニターを見ながらピントを合わせます。ピント合わせは目視で判断します。
電卓の写真
下の写真は、オートフォーカスで撮影した電卓写真です。
フォーカスポイントは、数字の「5」の位置にあります。
絞りを開いて(F5)撮影したので被写界深度が浅くなっています(記号「M-」がぼけている)。
下の写真は、マニュアルフォーカスで撮影した電卓写真です。
数字の「5」にピントが合うよう目視でピント合わせをしています。
オートフォーカス、マニュアルフォーカスともに綺麗に撮影されています。
電卓写真の詳細
下の写真は、オートフォーカスで撮影した写真の一部分を切り出したものです。
数字「5」が若干ぼけているのが分かります。
下の写真は、マニュアルフォーカスで撮影した写真の一部分を切り出したものです。
数字「5」が、より鮮明に撮影されていることが分かります。また、数字の背景なども鮮明に写っています。