画像生成AIの商用利用方法
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画像生成AIで作ったオリジナルな画像は、NFTマーケットやAdobe Stockなどで販売しましょう。
現状で画像を販売する際の注意点をまとめました。
- NFTマーケットやAdobe Stockなどで販売するにはどうすればいいか
画像販売には制作に使った道具(AIツール、モデル、プロンプト、元画像)が商用利用できるか調べる必要があります。
一例として、以下の道具であれば販売可能です。
- AIツール:Stable Diffusion, Leonardo.ai
- モデル:creativeml-openrail-mライセンス
- プロンプト:公開されているものを自分でアレンジする
- 元画像:自分で撮影した写真、自分で描いたスケッチ
※元画像:img2imgを想定した場合
画像生成AIで作った画像が販売できるかどうかは、その画像や作成方法にオリジナリティ(作家としての関わり)があるか否かに依存しているようです。
この辺りはグレーなこともありますが、現時点で大丈夫な方法を調べました。
- グレーなことも多々ある
- 現時点で大丈夫な方法
以下、各道具について、商用利用の観点で詳しく見ていきます。
AIツール
Stable Diffusion, Leonardo.aiともに商用利用可能です。
モデル
モデルは以下のサイトで探します。
creativeml-openrail-m
ライセンス欄に「creativeml-openrail-m」とだけ書いてあり、他に付加条件が書いてなければ商用利用可能です。
ただし、違法や有害な画像を作成できませんので、実際に生成画像を販売するときは、creativeml-openrail-mをしっかりと読みましょう。
- creativeml-openrail-mをしっかりと読む
- 禁止事項に抵触しないようにする
原文は英語でかつ難解なため、以下の記事がとても参考になります。
Realism Engine
例えば、Civitaiで「Realism Engine」と検索すると候補がでてくるのでそれをクリックします!
中央右側にLicenseが表示されています。creativeml-openrail-mとだけあるので「商用利用」できます。
- Realism Engineは商用利用可能
SukiyakiMix-v1.0
Hugging Faceで「SukiyakiMix」とSukiyakiMix-v1.0がヒットします。
creativeml-openrail-mとあるので「商用利用」できます。
- SukiyakiMix-v1.0は商用利用可能
付加条件
CivitaiやHugging Faceでモデルを検索すると、ライセンスがcreativeml-openrail-mであっても付加条件を記述している場合があります。
その場合、付加条件に従いますが、結果として販売が難しいこともあります。
- License: creativeml-openrail-m以外に「付加条件」を記述しているモデルがある
- 付加条件によっては、販売が難しいこともある
Realistic Vision V2.0
Civitaiで「Realism Vision」と検索すると候補がでてくるのでそれをクリックします!
中央右側にLicenseが表示されています。creativeml-openrail-mの横に「人」のアイコンがあります。
この「人」アイコンの意味は、「Creator credit required」です。
- Creator credit requred:Realistic Vision V2.0を使用したことを明記する
モデル名を明記しなくてはいけないので、NFTやAdobe Stockでの販売は難しいでしょう。
※Adobe Stockでは出典を明記する欄がないため
一方、ブログやHP、雑誌などにはモデル名を明記すれば利用できます。
- Realism Visionの商用利用は限られる
- NFTマーケットやAdobe Stockはダメ
- ブログや雑誌などはOK
プロンプト
プロンプトもライセンスがあると思うのですがそれらしきものが見当たりません(見つけ次第追記します)。
Textual Inversion
promptを自動入力できます。
negative promptを自動入力する方法は以下の動画(03:20~)で詳しく説明されています。
Nerfgun3/bad_prompt
creativeml-openrail-mとあるので「商用利用」できます。
- Nerfgun3/bad_promptは商用利用可
自作
unprompt.aiなどで優れたプロンプトを見つけたら、それを参考にして自分で作るのがよさそうです。
- ブログやunprompt.aiなどで優れたプロンプトを探す
- それを参考に自分で思考錯誤する
元画像
img2imgで使用する元画像も「商用利用可能」な素材を使用します。
商用利用可能素材
イラストや写真が商用利用可能であれば利用できます。
ただし、モデルのときと同様に、出典を明記しなければならないイラストや写真の場合は、NFTマーケットやAdobe Stockでの販売は難しいでしょう。
※Adobe Stockでは出典を明記する欄がないため
- NFTマーケットやAdobe Stock
- 出典明記(不要):OK
- 出典明記( 要):ダメ
- ブログや雑誌などはOK
自作素材
自分で作成したスケッチやイラスト、自分で撮影した写真は大丈夫でしょう。
写真の場合、肖像権などがあるので写真を販売するときは、被写体に了解を得るか被写体をぼかすかしないといけません。
しかし、img2imgの元画像で使用する場合、被写体が「ぼけて」いれば大丈夫でしょう。
- 画像生成AIで作った画像では、img2img元写真の被写体の肖像権が守られている必要がある
参考
- 【画像生成AI】Stable Diffusion派生モデルを利用・公開するときはライセンスに注意しましょう
- CreativeML Open RAIL-M ライセンスをわかりやすく意訳
- YouTube:画像生成AIで追加学習データを使う方法【Stable Diffusion web UI Textual Inversion Hypernetworks LoRA】