数学コンピューター1:文字式1
Contents
数学コンピューター(注)を使って、数学を再学習しています。
数学の再学習では、「方程式」を最重要項目と考えています。
方程式は、文字式で作成します。
そのため、文字式の理解が重要になってきます。
- 文章を文字式にする
- 文字式の書式ルール
(注)数学コンピューター
数学問題を解くときに利用するコンピューターの総称
文字式1
数字以外に文字(a, b, c, v, q, V, L, S, etc.)が入っている式を、文字式といいます。
例: 3600 × h + 60 × m + s
文字式の構成要素
- 文字(a, b, c, etc.)
- 数字(1, 3.14, 2/3, etc.)
- 算術記号(+, -, ÷, ×, ^ , etc.)
文章を文字式にする
文章を文字式にする一般的な方法は特になく、
まず、文書を読解して、文意を「素直に」文字式にします。
例題や事例を多く見て、習得する必要があります。
- 文章を正確に読解する
- 文章を素直に文字式にする
文字式の書式ルール
一方、文字式の書式ルールは、厳密に決まっています。
(本記事、後半に記述しています)
1 つの文字
1 つの文字が入った文字式
例1. 1 辺の長さがa(cm)の正方形の周りの長さ
- a × 4 (cm)
正方形の辺の数は4 で、それらは全て同じ長さです。
例2. 82 円の切手をb 枚購入したときの代金
- 82 × b(円)
- 1枚購入 → 82 × 1(円)
- 2枚購入 → 82 × 2(円)
- 3枚購入 → 82 × 3(円)
- b枚購入 → 82 × b(円)
b枚とは、具体的な枚数(1枚、2枚、3枚、・・・)を一般化したものです。
例3. c(m)のひもを、5等分したときの1本の長さ
- c ÷ 5 (m)
例4. ある数 d の3倍に5を加えた数
- d × 3 + 5
例5. 縦が8(cm)、横がa(cm)の長方形の面積
- 8 × a(cm^2)
例6. 12 個でb 円のスナック菓子の1 個の値段
- b ÷ 12(円)
例7. 1,000円で、138円の飲み物をc(本)買ったときのおつり
- 1000 – 138 × c(円)
例8. 200,000円のカメラを頭金a(円)で購入し、残りを6回均等払いとしたとき、1 回に支払う金額
- (200,000 – a) ÷ 6
例9. 原価a円の商品に原価の80%を利益として付加した売値
- a + 0.8 × a
売値は、原価に利益を足したもの。
2 つの文字
2 つの文字が入った文字式
例1. 縦がa(cm)、横がb(cm)の長方形の周囲の長さ
- 2 × a + 2 × b
例2. ツルがa(羽)、カメがb(匹)の足の合計数
- 2 × a + 4 × b
ツルの足は2本、カメの足は4本です。
例3. 1,000円で、a 円のお弁当とb 円の飲み物を買ったときのおつり
- 1000 – a – b
例4. 82円切手をa枚、120円切手をb枚の合計代金
- 82 × a + 120 × b
例5. コインを、1人にa個ずつ7人に配ったら、b個余りました。配る前の、コインの個数
- a × 7 + b
7人は全員、コインをa個持っている。
そして、配られていないコインがb個残っている。
文字式の書き方
文字式を書くとき、次のルールがあります。
- 文字式では、掛け算記号「×」は省略する
- 数と文字の掛け算では、数を先に、文字を後にする
- 文字式では、割り算記号「÷」は使わず、分数の形にする
上で記述した文字式を、ルールに従って、書き直します。
- 3600 × h + 60 × m + s → 3600h + 60m + s
- a × 4 → 4a
- 82 × b → 82b
- c ÷ 5 → c/5
- d × 3 + 5 → 3d + 5
- 8 × a → 8a
- b ÷ 12 → b / 12
- 1000 – 138 × c → 1000 – 138c
- (200,000 – a) ÷ 6 → (200,000 – a) / 6
- a + 0.8 × a → a + 0.8a
- 2 × a + 2 × b → 2a + 2b
- 2 × a + 4 × b → 2a + 4b
- 1000 – a – b → 1000 – a – b
- 82 × a + 120 × b → 82a + 120b
- a × 7 + b → 7a + b
Question
(1) 82 円切手をa枚、92円切手をb枚、120円切手をc枚、買いました。
合計金額を文字列で表してください。
(2) コインを、1人にa個ずつb人に配ったら、3個余りました。
コインの個数を文字式で表してください。
(注)文字列を書くときのルールを確認